ニキビの出来やすさは遺伝するのか?

多くの疾患や病気には遺伝的要因が関係していることが多々ありますが、実際にニキビはどうなのでしょうか?
両親がニキビができやすい、できにくい体質、肌質だった場合、それは遺伝するのでしょうか?
ニキビの原因は皮脂の増加やホルモンの影響が原因といわれていますが、遺伝的な要因にも原因があるのでしょうか
そこでニキビは遺伝するのか調べてみました。

いきなり結論、ニキビは遺伝する可能性が高い

「ニキビは遺伝する可能性が高い」と示唆している論文を多数発見しました。

尋常性座瘡(以下acneと略す)の発生因子は単一ではない。本症のtargetorganである毛包脂腺系におよぼす諸種内外の要因によってacneが発生する。しかしながら、座瘡素因ともいうべき素質遺伝を無視することはできない。acneの治療の困難であることは遺伝的な座瘡素因に起因すると思われる。この素因を改善することは困難であっても、後天的に毛包脂腺系に促進的な影響をおよぼす内外の諸因子を除去することはacneの治療にとって重要なことと思われる。

引用:尋常性座瘡及び家兎皮脂腺に及ぼすDextranSulfate(DS)の影響

ではどういった点が遺伝することでニキビの原因となりえるのかさらに調査してみました。

脂腺の太さ

まず見つけたのが脂腺(しせん)の太さが遺伝するという記述です。

思春期より増加するandrogenの産生に遺伝的素因による脂腺の大きさと感受性が加わり、とくにandrogenの一種、5α一dihydrotestosteroneの作用により皮脂分泌が増加する。

>引用:尋常性座瘡及び家兎皮脂腺に及ぼすDextranSulfate(DS)の影響

脂腺とは皮脂腺のことで、毛包の中にある皮脂を分泌する管のことです。この皮脂腺が太ければ皮脂の分泌が多くなり、細ければ皮脂分泌が少なくなることは想像できます。
皮脂の分泌量はニキビの出来やすさにかかわる重要なこと。
この皮脂腺の太さが遺伝するのであれば、遺伝でニキビが出来やすくなるというひとつの要因になると思います。

肌質

遺伝的な影響が強く、先天的な性質があるもののひとつに「肌質」が記述されていました。
肌質には、人それぞれにもともとの肌質というものがあるように思います。

顔面皮膚の状態は女性にとってに美容上重要な関心事であるが, 遺伝的な素因, 生活環境及び加令現象等が複雑に関連し合い, その個体差には大きな違いが見られる。

引用:肌質の科学的判別法の開発

前述した「脂腺の太さ」が遺伝することを考えれば、ニキビができやすい肌質である脂性肌(オイリー肌)も遺伝する可能性が非常に高いことがわかります。

POINT

ちなみに乾燥肌の場合、フィラグリン遺伝子がかかわっている場合があります。このフィラグリン遺伝子は肌のバリア機能を保つ働きを持つタンパク質で、フィラグリン遺伝子が変異すると乾燥肌になったり、アトピー性皮膚炎を引き起こす場合もあります。

男性ホルモン

最後にあげるのがホルモンの遺伝です。よくムダ毛が濃かったり、髪の毛が薄くなることは「遺伝」が原因といわれますよね。
これは男性ホルモンが関係しているからといわれます。実はこの男性ホルモンは、ニキビにも深く関係しています。

思春期に男性ホルモン(男性ではテストステロン、女性では副腎アンドロゲン)の作用で、とくに顔面、頭部、前胸部、上背部中央、陰部、乳輪などの脂腺が大きく発達して沢山の皮脂を分泌するようになる

引用:第27回日本美容皮膚学会①会頭講演 「脂腺の構造と機能」

テストステロン、アンドロゲンという男性ホルモンが作用し、皮脂の分泌が大きくなります。
男性ホルモンの量は、遺伝が大きくかかわっているといわれています。
ですからこの男性ホルモン「テストステロン」「アンドロゲン」の影響によってニキビが発生する原因には少なくとも遺伝が関係しています。

編集コメ

ほかには肌の厚みも遺伝的な要因が含まれているという意見も。ニキビは遺伝などの先天的な要因もありますが、ストレスや生活習慣の乱れなど後天的な要因も複数存在しています。またしっかりケアすることで皮脂の分泌量を抑えるなど原因を減らすことができますので、遺伝だからとあきらめずしっかりとしたニキビケアに努めましょう。