ケミカルピーリングでニキビ跡に効果ある?注意点も併せて紹介

ニキビ跡の治療に、ケミカルピーリングが効果的だといわれています。
ケミカルピーリングのケミカル「chemical」は化学的、またピーリング「peeling」は剥がすを意味します。ですから「化学的に皮膚を剥がす治療」というのがケミカルピーリング。
ではこのケミカルピーリングについて解説、そしてニキビ跡への効果についてご説明していきたいと思います。

ケミカルピーリングの基礎知識

日本のケミカルピーリングでは、刺激がマイルドであるという理由からグリコール酸がよく使われます。
そのほかにはサリチル酸、トリクロロ酢酸などもケミカルピーリングではよくつかわれる薬剤です。

ケミカルピーリングは上記の薬剤を塗り、創傷治癒機転で起こる皮膚の再生を利用して肌トラブルを改善させるというもの。
創傷治癒機転とは以下のような現象です。

創傷治癒の機転は,まず受傷直後より創周囲に炎症反応が起こり,毛細血管やリンパ管の透過性亢進,白血球やマクロファージの遊走が起こって細菌や壊死物質が貪食除去されるとともにフィブリン沈着が始まる(滲出破壊相)。3~4日後より毛細血管の新生,線維芽細胞の増殖が始まり,顆粒状の肉芽が出現する。フィブリンは吸収され,コラーゲンに置き換わっていき,創の張力は増加していく(線維増殖相)。1~2週間後には新生血管や滲出細胞は減少し始め,コラーゲン量が増加し,また創の収縮が起こって張力はさらに増加する(瘢痕相)。

引用:創傷治癒の機序

簡単に説明すると、肌トラブルが起こっている肌を一度破壊し、皮膚の持つ再生力を利用し新しい皮膚へと作り変えるというものです。
このケミカルピーリングには4つのレベルが存在します。

ケミカルピーリングレベル

出典:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン

それでは実際ケミカルピーリングを施術の様子を見てみましょう。

ケミカルピーリングのニキビ跡の効果は・・・

まずケミカルピーリングのニキビへの効果について。これは有効性が認められています。特にまだ炎症をしていないニキビについては有効であるとされています。

そして本題のケミカルピーリングがニキビ跡に効果があるのかということ!
特に気になるのが凸凹肌のようなニキビ跡の状態ではないでしょうか?ニキビ跡への効果についてはこのように書かれていました。

ざ瘡の萎縮性瘢痕に、トリクロロ酢酸や高濃度グリコール酸を用いたケミカルピーリングを行ってもよいが、推奨はしない。

引用:尋常性?瘡治療ガイドライン 2016

ざ瘡の萎縮性瘢痕とはニキビ跡のことです。「行ってもよいが推奨をしない」とは、なんとも煮え切らない言い回しですよね。
そのあとこの論文を読み進めていくとこのように書かれていました。

30%サリチル酸マクロゴールやグリコール酸。100%トリクロロ酢酸を用いた治療経験の報告はなされているが、エビデンスレベルは低い。ざ瘡瘢痕の程度を評価し、詳細に検討した報告はない。特に100%トリクロロ酢酸を用いた報では、患者の50.3%が肯定的評価を行っているものの 46.7%が3回以内に脱落していることから、客観的な治療効果の判定方法の開発や施術方法の改善が望まれる

引用:尋常性?瘡治療ガイドライン 2016

ちょっと難しく書かれていますが、要約するとこんな感じだと思います。

  • サリチル酸マクロゴールやグリコール酸、リクロロ酢酸を使ったケミカルピーリング治療の報告はあるけれどどれも根拠が乏しい
  • またどの程度のニキビ跡なのかという点を考慮した実験の結果報告はない
  • 100%トリクロロ酢酸を使った実験では半数がニキビ跡改善を実感したものの、半数は途中で中断している
  • もう少し客観的な効果や検証結果を考えるべき

「ケミカルピーリングにはニキビ跡に効果はあるかもしれないけど、根拠としては乏しい」というのがケミカルピーリングのニキビ跡への効果といったところでしょうか?

なんとも残念な結果。
ただしニキビへの有効性は証明されているのでニキビに悩む方はケミカルピーリング検討してもいいと思います。

ケミカルピーリングをする上での注意点

ケミカルピーリングを受ける際の注意事項

まずケミカルピーリングは、自宅で行うピーリングよりもはるかに強力なピーリング剤を使います。
そのため肌の状態によってはケミカルピーリングを行うことができません。皮膚疾患や妊娠中の方は断られてしまうことも。

日焼けをしてる方も基本的にはNG。
日焼けした肌は非常に乾燥しており敏感になっていることからケミカルピーリングをすることができません。ですからケミカルピーリングの施術をける際は、海水浴などは控えましょう。

またケミカルピーリングを行う前日は顔そりやスクランブル洗顔は避けておきましょう。これは角質が傷ついている状態では、ピーリングが皮膚の深層に達してしまうおそれがあるためです。
同様の理由から、一か月間は顔脱毛やレーザー治療は行えないこともあります。